中国ドラマ『慶余年２～麒麟児、挑む～』キャスト・登場人物

キャスト

画像	キャスト	役名
	チャン・ルオユン（張若昀）	ファン・シエン（范閑） 役
本作の主人公。現代の記憶を持ったまま慶国に生まれ、戸部侍郎・范建の庶子として育てられる。実の父親は慶帝、母親は謎多き女性・葉軽眉。母の死の真相と自身の出生の秘密を探るため、慶国の権力闘争に身を投じる。
	リー・チン（李沁）	リン・ワンアル（林婉児） 役
宰相・林若甫と長公主・李雲睿の間に生まれた隠し子で、范閑の許嫁。鶏肉が大好物で「鶏肉の姫君（鶏腿姑娘）」の愛称を持つ。病弱だが芯が強く、范閑と結婚し彼の最大の理解者となる。
	チェン・ダオミン（陳道明）	けいてい（慶帝） 役
慶国の皇帝で、范閑の実の父親。天下統一という壮大な野望を抱き、臣下や息子たちを駒のように操る冷徹な策略家。その実力は四大宗師の一人に数えられるほどの武術の達人でもある。
	ウー・ガン（呉剛）	チェン・ピンピン（陳萍萍） 役
慶国の闇を統べる情報機関「監察院」の院長。車椅子生活を送りながらも、その恐ろしいほどの権謀術数で皇帝さえも一目置く存在。范閑の母・葉軽眉に絶対的な忠誠を誓っており、范閑の後ろ盾となる。
	ティエン・ユー（田雨）	ワン・チーニエン（王啓年） 役
監察院の役人。金にがめつく恐妻家のお調子者だが、追跡の達人であり、軽功に長けた有能な密偵。范閑に心酔し、忠実な部下として数々の危機を共に乗り越える。
	リー・シャオラン（李小冉）	リー・ユンルイ（李雲睿） 役
慶帝の妹である長公主。林婉児の母親。皇室の財産を管理する「内庫」の実権を握り、その美貌と知謀で宮廷の権力争いを裏から操る。范閑の最大の敵の一人。
	ユー・フェイホン（俞飛鴻）	こうごう（皇后） 役
慶帝の正室で、皇太子の母。かつて葉軽眉の暗殺に関わった一族の出身であり、慶帝との関係は冷え切っている。
	ユエン・チュアン（袁泉）	（葉教授） 役
	マオ・シャオトン（毛暁彤）	ほくせいだいくんしゅ（北斉大公主） 役
北斉の皇族で、皇帝の妹。慶国との関係改善のため、大皇子に嫁ぐ。世間知らずで臆病だが、心優しい性格。
	グオ・チーリン（郭麒麟）	ファン・スージャー（范思轍） 役
范閑の義理の弟。金儲けに異常な執着を見せるが、商売に関しては天賦の才を持つ。最初は范閑を敵視するも、後に兄の事業を手伝う頼もしい存在となる。
	ソン・イー（宋軼）	ファン・ルオルオ（范若若） 役
范閑の義理の妹。京都一の才女と名高く、兄である范閑を誰よりも尊敬し、全面的に信頼している。范閑の指導のもと、優れた医術の才能を開花させていく。
	シン・ジーレイ（辛芷蕾）	ハイタン・ドゥオドゥオ（海棠朶朶） 役
北斉の聖女。九品（最上級）の実力を持つ武術の達人でありながら、田園生活を愛する素朴な一面も持つ。敵国の范閑とは、ライバルでありながらも不思議な友情で結ばれていく。
	ニン・リー（寧理）	ミン・チンダー（明青達） 役
	リウ・ドゥアンドゥアン（劉端端）	リー・チョンゾー（李承澤） 役
慶国の第二皇子。太子と皇位を巡って激しく対立する。文学を愛する風流人を装っているが、その本性は狡猾で野心家であり、范閑を自身の陣営に引き入れようと画策する。
	チャン・ハオウェイ（張昊唯）	リー・チョンチェン（李承乾） 役
慶国の皇太子。皇后の息子であり、表向きは温厚で徳のある人物として振る舞うが、内心では父である慶帝に畏怖の念を抱き、虎視眈々と帝位を狙っている。
	フー・シンボー（）	リー・チョンルー（李承儒） 役
	ガオ・シューグアン（高曙光）	ファン・ジエン（范建） 役
范閑の養父で、慶国の戸部侍郎（財務次官）。かつて慶帝や陳萍萍と共に葉軽眉を支えた一人。范閑を実の子のように深く愛し、常にその身を案じている。
	ジャオ・クー（趙柯）	リウ・ルーユー（柳如玉） 役
范建の後妻で、范思轍の母。范閑の継母にあたる。当初は家の財産を狙う者として范閑を警戒していたが、次第にその人柄を認め、家族として受け入れていく。
	ユー・ヤン（于洋）	リン・ルオフー（林若甫） 役
慶国の宰相で、林婉児の父。百官の長として長年朝廷を率いてきた老獪な政治家。范閑の登場により、自身の立場と林家の未来が大きく揺らぐことになる。
	リー・チャン（李強）	イエン・ルオハイ（言若海） 役
監察院の幹部の一人で、言氷雲の父。陳萍萍に忠実であり、その命令を冷徹に実行する。
	リウ・ホア（劉樺）	フェイ・ジエ（費介） 役
監察院三処の主務で、毒と医術の達人。范閑の最初の師匠であり、彼に処世術と毒の知識を授けた。范閑を実の息子のように大切に思っている。
	トン・モンシー（佟夢実）	ウー・ジュー（五竹） 役
范閑の母・葉軽眉の護衛だった謎の人物。常に目隠しをしており、感情を見せず、人間離れした圧倒的な戦闘力で幼い頃から范閑を守り続ける。その正体は多くの謎に包まれている。
	グオ・ズーファン（郭子凡）	リー・チョンピン（李承平） 役
慶国の第三皇子。存在感が薄く、皇位争いからも距離を置いている。
	ジン・チェン（金晨）	イエ・リンアル（葉霊児） 役
林婉児の親友で、京都守備隊長の娘。武術の心得があり、直情的で正義感が強い。第二期では、慶帝の策略により第二皇子に嫁ぐことになる。
	ワン・チューラン（王楚然）	サン・ウェン（桑文） 役
	ガオ・ルー（高露）	おうふじん（王夫人） 役
王啓年の妻。劇中では名前のみ登場することが多いが、夫を完全に尻に敷いている恐妻として知られる。
	ワン・シャオチェン（王暁晨）	ユエン・モン（袁夢） 役
	スイ・ジュンボー（隋俊波）	ぎきひん（宜貴嬪） 役
	グイ・ヤーレイ（帰亜蕾）	みんろうたいくん、役名：明家の老夫人（明老太君） 役
	ユー・アイレイ（余皚磊）	ドン・ズーユエ（鄧子越） 役
監察院一処の役人。かつては正義感に燃える青年だったが、現実に打ちのめされ、事なかれ主義の役人となっていた。范閑との出会いで再び情熱を取り戻す。
	ビー・イエンジュン（畢彦君）	ライ・ミンチョン（頼名成） 役
都察院の長官。清廉潔白で不正を許さない剛直な人物。范閑が関わった不正事件を徹底的に追及する。
	ルオ・アーヤン（羅二羊）	ユエン・ホンダオ（袁宏道） 役
	ウー・シンジエン（呉幸鍵）	イエン・ビンユン（言氷雲） 役
監察院の若き幹部で、言若海の息子。「慶国のためなら全てを犠牲にする」という強い愛国心を持つ。第一期の終盤で范閑と対立するが、第二期では共に都へ戻り、複雑な関係を続ける。
	シュエン・イェン（宣言）	フー・ゾンウェイ（賀宗緯） 役
御史台の役人。正義を振りかざし、相手が誰であろうと弾劾することを生きがいとする。第二期では范閑を執拗に攻撃する。
	ワン・チンシアン（王慶祥）	イエ・リウユン（葉流雲） 役
四大宗師の一人。慶帝や陳萍萍とも旧知の仲。姪孫である葉霊児を気にかけ、范閑の前に姿を現す。
	シュー・ジーシェン（徐志勝）	じょしょし（徐書史） 役
	ツイ・ジーガン（崔志剛）	こうこうこう（侯公公） 役
宦官
	フー・ジア（傅迦）	シン・チーウー（辛其物） 役
	ヤオ・アンリエン（姚安濂）	（大番頭） 役
大番頭
	チン・イエン（秦焔）	たいこうこう（戴公公） 役
宦官
	シェン・シャオハイ（沈暁海）	イエ・ジョン（葉重） 役
	ワン・トンフイ（王同輝）	グオ・ジョン（郭錚） 役
	フォン・ビン（冯兵）	ファン・ウージウ（范無救） 役
	チャン・チョン（常鋮）	グオ・ヨウジー（郭攸之） 役
	ワン・ジエングオ（王建国）	ろうきんとう（老金頭） 役
	リウ・ユーチャオ（劉宇橋）	えいし（影子） 役
常に黒い仮面で顔を隠している陳萍萍の護衛。その正体は謎に包まれているが、監察院の中でも屈指の暗殺術を誇る。
	フォン・エンハー（馮恩鶴）	チン・イエ（秦業） 役
	ジャオ・ジェンティン（趙振廷）	シエ・ビーアン（謝必安） 役
	ドン・コーフェイ（董可飛）	リン・ダーバオ（林大宝） 役
林若甫の長男で、林婉児の兄。火事が原因で知能に障害を抱えているが、心優しく純粋な青年。
	リー・ジュンシエン（李俊賢）	ガオ・ダー（高達） 役
	ツイ・ポン（崔鵬）	ゴン・ディエン（宮典） 役
慶国の禁軍副統領。慶帝への忠誠心が非常に高く、その命令を忠実に実行する武人。
	ジア・ジンフイ（賈景暉）	グオ・バオクン（郭保坤） 役
礼部尚書の息子。当初は范閑を敵視するお調子者のドラ息子だったが、北斉に渡った後、意外な形で范閑と再会する。
	ワン・ティエンチェン（王天辰）	リー・ホンチョン（李弘成） 役
	ダイ・ウェンウェン（代文雯）	しんじょう（沈嬢） 役
	ワン・チョンヤン（王成陽）	ホン・ジュー（洪竹） 役
	ジャン・チー（張弛）	ジン・ゴー（荊戈） 役
	ズオ・リンフォン（左凌峰）	シー・チャンリー（史闡立） 役
	リウ・トン（劉同）	ヤン・ワンリー（楊万里） 役
	ジャン・ウェイイー（張維伊）	ホウ・ジーチャン（侯季常） 役
	ドン・ジンチュアン（東靖川）	れいしけい（冷師兄） 役
	ヤン・トン（楊彤）	チン・ホン（秦恒） 役
	スン・イームー（孫亦沐）	ラン・タオ（狼桃） 役
	ユー・シャオミン（于小鳴）	ユン・ジーラン（雲之瀾） 役
	ウェイ・ビンホワ（魏炳樺）	しんびょうのししゃ（神廟の使者） 役
	リー・ルオアン（李珞安）	ワン・バー（王霸） 役
	ビエン・タオ（卞涛）	カメオしゅつえんのろうじん（カメオ出演の老人） 役
	バイ・ユー（白玉）	じい（侍医） 役
	フォン・マンティエン（馮満天）	がくし（楽師） 役
	ハー・ミャオ（何淼）	もふくのおんな（喪服の女） 役
	リウ・ジエイー（劉傑毅）	しょうねん（少年） 役
	リウ・メイトン（劉美彤）	ジャン・ドウドウ（戦豆豆） 役
	ドゥー・ユーミン（杜玉明）	ホン・スーシアン（洪四庠） 役
	グー・ユーハン（顧語涵）	イエ・チンメイ（葉軽眉） 役
范閑の母親。故人。現代知識と革新的な思想を持ち、慶国に多大な影響を与えた伝説的な女性。彼女が遺した謎の箱と人脈が、物語の鍵を握る。

ドラマ『慶余年２～麒麟児、挑む～』 登場人物たちの魅力に迫る

シーズン１が壮大な物語の序章だったとすれば、シーズン２はまさにその本流。登場人物たちは、ただ駒として動かされるだけでなく、自らが盤面を動かす「棋手」へと成長していく姿が描かれます。それでは、この魅力的な物語を彩る人物たちを、少し掘り下げてご紹介しましょう。

范閑（ファン・シエン）／演：張若昀（チャン・ルオユン）

我らが主人公、范閑。シーズン２の彼は、もはや単なる「駒」ではありません。飄々とした態度の裏に深い策略を隠し持ち、見事な手腕で内庫の危機を救い、朝廷の腐敗に切り込むなど、その知略はもはや年齢を超越しています。まるで、盤上の駒だった彼が、今や自ら駒を動かす「棋手」へと変貌を遂げたかのよう。

彼の出生の秘密――慶帝と、伝説の女性・葉軽眉（イエ・チンメイ）の子であるという事実も徐々に明らかになり、実の父である皇帝との避けられない対決へと向かっていきます。二皇子との息詰まる攻防、次々と襲い来る危機の中でも、彼は自身の信じる正義を貫こうとします。その姿は、まさに乱世に現れた「麒麟児」。時に傷つきながらも、信念のために立ち向かう彼の生き様から目が離せません。

慶帝（けいてい）／演：陳道明（チェン・ダオミン）

南慶国の絶対君主にして、実は隠れた最強の武芸者「大宗師」。その深謀遠慮は底が知れません。老獪な権謀術数で臣下たちを操り、范閑すらも太子や二皇子を牽制するための駒として利用します。しかし、心の奥底には、范閑の母・葉軽眉に対する複雑な感情が渦巻いているようです。彼女の理想と影響力を恐れながらも、どこか惹かれていたのかもしれません。その愛憎ともいえる感情が、やがて范閑との関係にも大きな影を落としていくことになります。彼の真意は、まるで深い霧の向こうにあるかのようで、観る者を惹きつけてやみません。

陳萍萍（チェン・ピンピン）／演：呉剛（ウー・ガン）

監察院の院長であり、范閑にとっては師であり、育ての親のような存在。かつては慶帝の腹心でしたが、敬愛する葉軽眉の死をきっかけに、皇帝とは決定的な亀裂が生じています。シーズン２では、范閑を守り、導くために、さらに深く陰謀の世界へと足を踏み入れます。時には非情な決断を下し、自らの評判を落としてまで范閑を生かそうとする姿には、胸が締め付けられます。彼の行く末には悲劇の影が色濃く漂っており、その覚悟と忠誠心は、物語に深い感動としみじみとした余韻を与えています。彼の選択が、范閑の運命を大きく動かすことになるのです。

林婉児（リン・ワンアル）／演：李沁（リー・チン）

范閑の最愛の妻、婉児。シーズン１では少し頼りなげな印象もありましたが、シーズン２では、ただ守られるだけのお姫様ではありません。長公主と宰相の娘という複雑な立場にありながら、愛する范閑を守るため、自らも権力の渦に立ち向かう強さを見せ始めます。范閑との結婚を経て、「監察院提司夫人」として、夫を支え、内庫の仕事にも関わるように。彼女の変わらぬ優しさと、新たに芽生えた芯の強さは、范閑にとって何よりの心の支えとなるでしょう。権謀術数が渦巻く世界にあって、彼女の存在は一筋の光のようです。

范思轍（ファン・スージョー）／演：郭麒麟（グオ・チーリン）

范閑の異母弟、思轍。相変わらずの商売好きで、お金のこととなると目が輝きます。シーズン２では、とある事件をきっかけに北斉へ送られ、そこで彼の商才がさらに開花！ 海棠朶朶（ハイタン・ドゥオドゥオ）とのコミカルなやり取りは、シリアスな展開が続く物語の中で、ほっと一息つける楽しいスパイスになっています。演じる郭麒麟さんの軽妙な演技も相まって、憎めない愛されキャラクターとして、物語を明るく彩ってくれます。彼の成長ぶりにも注目ですね。

王啓年（ワン・チーニエン）／演：田雨（ティエン・ユー）

范閑の頼れる（？）右腕、王啓年。お金にがめつく、ちょっぴり臆病なところもありますが、その忠誠心と機転は本物。どんな危機的状況でも、どこからともなく現れては范閑を助け、重要な情報をもたらします。彼の市井の人ならではの知恵と行動力は、堅苦しい宮廷の権力闘争とはまた違った面白さがあり、観客からも絶大な人気を誇るキャラクターです。彼がいると、なんだか安心しますよね。

二皇子・李承澤（り・しょうたく）／演：劉端端（リウ・ドワンドワン）

范閑の最大のライバルとして立ちはだかる二皇子。シーズン２では、その野心がさらに露わになります。裏で悪事を操り、范閑を陥れるために様々な策謀を巡らせます。演じる劉端端さんの、どこか影があり、内に秘めたる野望を感じさせる演技が光ります。彼もまた、望まぬ権力争いに巻き込まれた理想主義者の一面があり、范閑とは鏡のような存在なのかもしれません。二人の対決は、シーズン２の大きな見どころの一つです。

新たな顔ぶれと、広がる物語

シーズン２では、魅力的な新キャラクターも続々登場します。二皇子の配下で非情な暗殺者の范無救（ファン・ウージウ）、悲劇的な運命を辿る庶民の老金頭（ラオジントウ）、腐敗に立ち向かい范閑に感化される監察院役人の鄧子越（デン・ズーユエ）、そして少しおっとりした北斉の大公主など、彼らの存在が物語にさらなる深みと広がりを与えています。

また、言冰雲（イエン・ビンユン）（演者が肖戦さんから呉幸鍵さんに変更）や、北斉の聖女海棠朶朶（ハイタン・ドゥオドゥオ）、男装の麗人である北斉皇帝戦豆豆（ジャン・ドウドウ）といったお馴染みの面々も、范閑との関係性を変化させながら、それぞれの立場で物語を動かしていきます。